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2010年1月28日 (木)

えにし流術式

中島章夫先生から私の治療の考え方について説明してみてはどうかとアドバイスをいただいた。以前にも私の治療の考え方については書いたが年月が経ちシンプルになっていることに気づく。

実際に私の治療を受けられた中島章夫先生の感想は「痛かった!」。翌日にも治療で擦ったところに僅かな痛みが残っていたりする。治療する側と受ける側の間には説明と理解による信頼関係が大切だと思う。

・はじめに
私の理想とする姿は「幼児(おさなご)」である。素直で疑いがなく全身に血がめぐり生命力に満ち溢れている、そんな幼児に私はなりたい。人は様々な環境に適応しようと努力をつづけるが、行く手には誤解や思い込みなどの様々な問題が立ちふさがる。家族の調和が崩れ病になり、努力の方向性を誤解し自らを拘束し健康を害していく。私は治療士として患者さまと向かい合っているが、背景にある問題の大きさを日増しに感じている。私の「骨盤おこし」という薦めは人の構造を問い続けている過程である。問題が大きすぎてとても私個人の力では太刀打ちできないが人の構造を問い動作を見直すことで私の役割を見出そうとしている。

・私の治療の考え方
治療とは問題解決である。病や症状は全体から起きている。全体というのは全身を含んだ広い意味である。私は主に運動器や骨格の問題解決のお手伝いをさせていただいているが、その背景も含めて解決する必要があると考えている。私の治療における手技は問診、視診、触診を兼ねており、重心位置、骨格位置、動作癖、筋肉のテンション、古傷(歴史)などを総合的に判断し問題解決の糸口を探るためのものである。

・「気」と「水」
「気」と「水」は滞らせてはいけない。「気」とは自らの気持ちや周りとの調和、「水」とは体液(血液など)。

・私の術式(軽擦法)
私の術式の特徴は筋肉をほぐさない。症状部位は触らず筋肉の付着部などで痛みを感じる箇所を探しやさしく擦る(軽擦法)。症状部位は他からの影響を受けている場合が多い。その為、患者さまの重心位置、骨格位置、動作癖、筋肉のテンション、古傷(歴史)などを総合的に判断しながら全体で症状部位(部分)をゆるめ血液循環を改善する。

・筋腹をほぐさない理由
私は筋腹に刺激を入れて筋肉に意識が芽生えてしまうことを避けている。難病を患って全国各地の医療機関や治療院をめぐっている方たちの中には筋肉の意識が強く身体がゆるまない方が多い。私は以前に筋肉治療を行っていたが、そのような患者さまには相当の圧力を要し主張する筋肉を押さえ込んできた。筋肉は相当のダメージを受け筋繊維の修復に時間がかかった。しかも、筋肉がほぐれ治ったかのように見えても意識が残っていて再び主張し始めることが多かった。このような理由から私は筋肉に圧迫法(指圧)や揉捏法(もむ)を行わない。

・私の治療が痛い理由
私の手技は痛みを感じる箇所を探して擦る術式である。痛みを感じる箇所は古傷や縮めている箇所(拘縮、萎縮、収縮などの軟部組織の問題)である。何十年も昔の突き指の跡だったりするので本人でも忘れていたり無意識のことが多い。健康体でも痛みの箇所は無数にあり、数が多ければ多いほど私の治療を痛いと思う。中には痛みの箇所が多すぎて治療後脱力してしばらく寝てみえる方もある。

・僅かな炎症は薬
治療後、皮膚に痛みが残ることがある。軽擦法(軽く擦る方法)の摩擦刺激による軟部組織の炎症である。私の治療ではこの僅かな炎症を必要とする。固めていた組織に炎症がおこると血液が集まり組織の修復が行われると考えているからである。西洋医学的には炎症を悪と考え抑えてしまう傾向にあるが、私は治癒のはじまりであり僅かな炎症も薬だと思っている。

・自らが治す
施術されることが主になってはいけない。筋肉の主張は自分が無意識であったとしても自らの主張に違いない。自らが主張しなければゆるむのである。しかし、主張を取りやめるには様々な問題があり解決しなければならない。その様々な問題を日常生活の中で解決していくことが根本的に身体を変えていくことだと私は考える。施術後、病気や症状がおこっている理由を説明し日常生活の注意事項をお話しする。たいていの方は治療間隔を2週間以上空けていただき組織の修復を待ちながら注意事項を実践していただく。

・「ゆるめること」「ほぐすこと」
ゆるめる(緩める/弛める)はゆるむようにする意。「ネクタイ、帯をゆるめる」。ほぐす(解す)はもつれたものを別々にする、ほどく、こりかたまったものをやわらかくする、こまかくわける意味。「糸のもつれ、肩のコリ、魚の身をほぐす」。施術における「ゆるめる」は全体、「ほぐす」は部分の意味を指す。

・「身体をゆるめる」
身体をゆるめることは大切だ、しかし固さを残すことはもっと大切だ。身体をゆるめるということは身体各部がそれぞれの役割を果たせる状態にするということ。身体は各部の筋肉を固められると神経・血管系の圧迫、関節運動制限、骨格位置を崩し内臓系にまで影響を及ぼし様々な問題を提示する(病気、症状、身体の固さなど)。そこで、身体の問題提示に対し固い筋肉をゆるめれば問題を解決できるのではと安易に考えてしまう。しかし筋肉をゆるめると解決するのか、筋肉を使えるようにすると解決するのか、どのように使うから筋肉が固まるのか、なぜその筋肉を動かさなくなったのかなど総合的に考えなくては役割を果たせる状態にはならない。部分(ある固い筋肉)をゆるめれば、その影響は他の部分(他の箇所)に出る。部分と部分は互いに関係しあい全体を固める。それらの相互関係を診ながら身体をゆるめる必要がある。

*加筆、修正中

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